「書類選考が通らない。職務経歴書をネットでおすすめのフォーマットやテンプレートを参考に書いたのに。なぜだろう?」
このような勘違いをしている人が多く見受けられます。
フォーマットなどに基づいて書いただけのものは、あくまでも職務経歴書として最低限をクリアしたものにすぎません。
30代後半の人の職務経歴書がそんなものでは到底書類選考なんて通りません。
手を加えて工夫を凝らし、より完璧なものに作り上げる。
それで初めて採用担当者の印象に残る職務経歴書になるのです。
ではこの印象に残る職務経歴書を作成するのに必要なものは何か?
転職をすること約10回、いわゆるジョブホッパーの私ですが、毎回ほぼ書類は通ります。
この私が意識している3つのポイントをお教えしたいと思います。
このポイントを意識して職務経歴書を作成すれば、書類選考の通過率が上がるはずです。
特に3番目の志望動機が大変重要なポイントになります。
これらのポイントをここでしっかりと学び、自分のものにしてください。
ではそれぞれを説明してきます。
「企業の思い」を理解しているか?
そもそも企業が求人を募集しなければならないのはなぜか。
この「企業の思い」を考えたことがありますか?
自分の能力や経験だけをアピールすることで頭がいっぱいになっていませんか?
求人募集する理由、そこには企業が抱えている問題があるからです。
その問題解決をできる人を企業は求めて、転職エージェントに助けを求め、求人を募集しています。
この企業が求人を切望する背景を無視し、自分勝手に「私は~ができます!」的な求められてもいない能力をアピールする、押しつけがましい職務経歴書を書いても書類選考を通過するはずがありません。
20代の若いころなら、ポテンシャル採用で自身のやる気や能力をアピールしても将来を見越して、採用されるかもしれません。
ですが、30代後半の転職ではそれは期待できません。
企業はどんな問題を抱え、そのためにどんな人材を求め、どのような活躍をしてもらい、さらには周りの社員にどのような良い影響を与えてくれるのか。
このような「企業の思い」を理解したうえで、職務経歴書を作成しないといけないのです。
「企業の思い」を知る方法
では、この「企業の思い」を知るにはどうすればいいのでしょうか?
求人票を読み込む
これはやはり転職エージェントからもらった求人票に、ヒントがあります。
求人票には応募要件や仕事内容などが書かれています。
企業が転職エージェントに渡し、求める人を探してもらうのに必要なものですから、そこには企業が求める人物像の条件が載っています。
求人募集に至った理由が簡単でも書いてあるでしょう。
そしてどのような人物を求めているか箇条書きに記されています。
それをじっくりと想像力を働かせて読めば、企業の悩みや抱えている問題が見えてくるでしょう。
この「企業の思い」を、まるで悩み事を親友に相談された時にそっと寄り添う人のように振る舞う、そのような職務経歴書が作成できれば成功です。
求人票は最初は見慣れない物ですが、何度も読めば企業が欲している人物像が見えてきて、「企業の思い」が分かってくるようになるはずです。
転職エージェントに質問する
転職エージェントはそれぞれ担当の企業があります。
その企業と密なコンタクトを取っており、情報収集を日々しています。
その企業がなぜ求人募集をかけているのか、求人票からだけでは伝わってこない生の企業の声を知っているのです。
そのような転職エージェントを使わない手はありません。
いわば転職エージェントは情報屋なのです。
遠慮せずに色々質問しましょう。
- 企業が求人を募集するに至った詳しい背景(担当を外されたのか、それとも新設部署なのかなど)
- 要求される能力や重視される経験や知識、具体的な仕事内容やミッション
- 上司になる人や社長の考え
- 過去に転職した人の特徴やどんな性格の人が好まれるか
- 挑戦的なのか堅実的なのかなど社風について
上のような様々な事を質問しましょう。
このような転職エージェントの情報から、求人票には書いていない「企業の思い」を知ることができます。
企業のサイトを訪れる
企業のサイトの様々な情報から「企業の思い」を知る事が出来ます。
例えば新卒募集のページではありますが、参考になる情報が多くあります。
人事担当者のインタビューなどが載っている場合、企業がどんな思いで人を求めているかが分かるでしょう。
また社員紹介ページがあれば、どんな社員がいてどんな社風が分かるかもしれません。
中途採用者の紹介ページがあれば、転職者がどんな人物でどのような経歴で採用されたか分かるかもしれません。
そこに「企業の思い」が見えるはずです。
さらに社長のメッセージなどからもヒントが得られるでしょう。
このように企業のサイトは必ず目を通し、「企業の思い」を知る参考にしましょう。
「企業の思い」に当てはまる経歴を書いているか?
上で述べたように「企業の思い」を知る事はできたでしょう。
ですが、それを知っているだけではダメです。
「企業の思い」、そなわち企業が抱える問題に自分は応えられ解決できる人材だと証明する経歴を、職務経歴書に企業に伝わるように書かないと何の意味もありません。
私は現在、他人の職務経歴書を見る機会があるのですが、単に自分の今までの経験や成功事例を構成も全く考えず箇条書きで書いてあるだけの職務経歴書が目につきます。
完成だけを考えて、とにかく作ればいいやと思っているのでしょうか?
自分の今までの経験をすべて書けばいいのではありません。
その中から、企業が考えているこういう人が来てほしいという「企業の思い」に当てはまるのはどういうものなのかを良く考え、取捨選択して経歴を書くべきなのです。
「企業の思い」を何度も考え、自分のどの経歴をどういう順番でどのような事例を提示すれば、企業に思い描いていた人材だと思ってもらえるか。
考えに考えて、職務経歴書に伝えるべき経歴を書いてください。
「企業の思い」に応えた志望動機を書いているか?
まず、職務経歴書には志望動機は必ず書くべきものです。
これは絶対です。
そしてこの志望動機が職務経歴書の中で一番重要な部位になります。
書類選考では企業が定めた基準で、経験や能力をもとに絞られていますので、残ったのは客観的には似たような人たちです。
違いはそれぞれ個人がどのような理由でこの企業に入りたいかという志望動機に現れます。
そこでこの志望動機が重視され、採用するかどうかの判断材料にされるわけです。
では30代後半の人が書くべき「志望動機」とは何か?
熱意?やる気?そんなのは20代の志望動機です。
何度も言いますが、「企業の思い」に応えたものでなければならない。
何も考えずにあなたの一方的な思いを志望動機として書いても、書類選考で落ちるでしょう。
「企業の思い」に応える、すなわち自分が入社すれば企業が悩み抱えてる問題を解決できる、即戦力として活躍できる人材だとアピールする。
これこそが30代後半が書くべき志望動機なのです。
具体的な内容については、以下の記事を参考にしてください。
参考
書類選考通過率UP!30代後半の転職の志望動機の書き方とは?
まとめ
30代後半が書類選考を通過する職務経歴書を作成するには、以下の3つのポイントを押さえるべき。
- 「企業の思い」を理解している。
- 「企業の思い」に当てはまる経歴を書いている。
- 「企業の思い」に応えた志望動機を書いている。
「企業の思い」の大事さが分かりましたか?
これを意識すれば、職務経歴書が大分良くなるはずです。
また良い職務経歴書が用意できれば、転職エージェントから自分が思いもしない好条件の求人を提示してくれるかもしれません。
次からは、職務経歴書をしっかり準備したうえで転職エージェントに登録しましょう。
また、あなたの転職活動の成功の一翼を担う転職エージェント選びも大変重要です。
下の30代後半におすすめの転職エージェントの探し方の記事をぜひ参考にしてください。
30代後半が登録すべき転職エージェント!その選び方とは?
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