「30代後半だけど、未経験の仕事に転職したい!けど、難しいよね?」
確かに、難しいかもしれません。
ですが、今から説明することを頭に入れて戦略を練れば、転職できる可能性は高まります。
まず大前提として、30代後半の人には即戦力が求められます。
つまり誰の手も借りずに、自らすぐ動ける人です。
となれば、未経験の人は必要とされる知識を得てからでないと、一人では仕事を進めることができないと思われるので即戦力にならず、この点で不利になります。
逆に言えば、この不利な点を払拭させればいいだけなんです。
未経験の転職は若い時にしとけ?
そんな風潮をぶっ飛ばしましょう!
30代後半の未経験への転職には以下の3パターンが考えられます。
- 異業界の経験職種への転職
- 同業界の未経験職種への転職
- 異業界の未経験職種への転職
下に行くほど難易度が上がります。頑張って攻略していきましょう!
異業界の経験職種への転職
例えば、IT業界の営業職が食品業界の同じ営業職への転職を希望する、という場合です。
転職希望先の業界知識の習得
これは、なによりも転職する業界の知識量が求められます。
同じ職種への転職ですから基本的には仕事内容が同じであるわけで、その点では不安は持たれないでしょう。30代後半までに蓄えた自身のその職種での知識と経験をうまくアピールできれば、若い人より有利になるかもしれません。
問題なのは、業界が変わることでその業界独自のルールなどに対応できるかどうか、という不安を持たれることです。
これには、業界知識の習得に終始努めることしかありません。
その業界への転職を決めたその瞬間から、アンテナを張り巡らせ業界知識を増やしていくのです。
例えば、図書館に行けば、その業界を対象にした新聞や雑誌などがあります。基本的にはそのようなものは持ち出し禁止書籍なので、図書館にこまめに通って知識を深めていきましょう。
また、新たなことを知るのが苦にならない性格でないと、異業界でやっていくのが難しいと思われるかもしれません。この点は、若い人の方が新たなことを吸収しやすいと思われているので、「知らないことを知るのが好きだ」など積極的にアピールしましょう。
長年行ってきた今の職種の知識と経験、今と違う業界にも関わらず基本的な知識を得ていること、さらに積極的に業界知識を吸収していくのができることがアピールできれば、30代後半であろうが、異業界へ転職できるでしょう。
同業界の未経験職種への転職
例えば、営業職をしていた人が同じ業界の人事職への転職を希望する、という場合です。
自分の業界の知識量を増やす
同じ業界ですからその業界の知識は当然なくてはいけません。まずは、自分の業界についてもう一度知識を整理しておきましょう。
しかしながら基本的な知識だけではダメで、自分の業界については何を聞かれてもすぐ答えられ、かつ聞かれたことにプラスできるくらいまで知識量がないと、未経験転職の不利な点を払拭できないでしょう。
例えば、業界の今後を聞かれた場合に、単に業界の将来像を語るだけでなく、現職の会社における現在の問題とそれに対する取り組み、そこから発生するであろう未来の問題点と解決策を、自らの言葉で説明できる程度まで必要でしょう。
この点は、30代後半の人は有利です。なぜならその年齢までいた業界なら自然と知識が蓄えられて、さらに深めるのも無理なことではないはずです。これは若手には難しいことでしょう。
業界の知識量が豊富と認められれば、未経験の職種でもうまくやってくれるかも、と思わせることができるかもしれません。
未経験職種の基本的な仕事内容の理解
次は、その期待をさらに強めましょう。今までとは違う職種の仕事だけど、この人にやらせれば何かやってくれるかもしれない、と。
まずは、転職したい未経験職種について基本的な仕事内容を押さえておきましょう。
「募集している職種なんだけど、仕事内容わかる?」的なことを聞かれても、基本的なことはすべてわかっている程度に理解しておくべきです。その程度に答えられないと、まずもってなぜその職種を志望したのかすら疑われます。
相手は、あなたが未経験であることを知ったうえで質問しているわけですから、基本的なことに答えらえたらそれで納得するでしょう。
ですが、納得させるだけで終わらせてはだめです。もう一押ししましょう。
現職から見た未経験職種への提言
企業がその職種を外部から募集している理由は、新しい視点で現状を打破したり、問題を解決してほしいからです。
とすればこの点においても、違った職種に就いていた30代後半の人に有利な点があります。
つまり、長年担ってきた職種の経験や知識から、募集している職種の改善点を相手にとっては新しい視点から指摘できるということです。これも若手には難しいところです。
例えば、冒頭であげた営業職をしていた人が同じ業界の人事職に転職したい場合、営業職の苦労やどんな気質の人が合っているかを十分に理解している自分が人事職に就けば、より強い営業部を作ることができるなどの提言ができるはずです。
このように、自分の現在の職種をもとに、募集している未経験職種について新たな視点から語ることができれば、転職できる可能性は高まるでしょう。
異業界の未経験職種への転職
全く違う業界へのこれまた違う職種への転職、これは若手でも難しい。
ですが、30代後半には積み重ねてきた知識と経験があります。
これを活かしましょう。
転職希望先の業界知識の習得
異業界への転職では、その業界の知識を得ること。これは上で述べたようにこの場合の転職でも、もちろん必要です。
人生観を踏まえた異業界への志望動機
ですが、全く違う業界で全く違う職種での転職を希望していると「どんな理由でこの人は転職をしたいのか?」と思われ、特に「なぜこの業界へ?」という疑問を持たれやすくなってしまいます。
業界知識のアピールだけでなく、その業界でなぜ自分は仕事をしたいのかをアピールして納得させなければならないのです。
これは人生観が絡んでくる話です。自分がいた業界からわざわざ違う業界へ、それも違う職種へ転職をしたいということは、一般的には人生における大きなターニングポイントと捉えられます。つまり自分の人生の中で起きた出来事と今回の転職を結びつけることができれば、十分納得させることができるでしょう。
これは生きてきた時間が若い人より長い、30代後半が有利です。今までの人生を振り返り、違う業界へ興味を持ったきっかけを探しましょう。若い人よりは人生経験が豊富なのですから、必ず何らかのきっかけを見つけることができるはずです。
自分の人生と絡ませた今とは違う業界への志望動機を語ることができれば、転職成功の可能性は高まるでしょう。
とは言ったものの、業界への志望動機だけでは不十分です。次は職種を変えたい理由を説明しなくてはなりません。
まず第一にその業界へ転職するのが目的であり、その業界に属する御社が募集していたのがその職種だったという説明がいいかもしれません。
そして、上で述べたのと同様に今の現職からみた未経験職種への提言ができればよいでしょう。
まとめ
30代後半だからといって、未経験への転職をためらう必要はありません。
それどころか若い人には得ることができない、30代後半の人が積み重ねてきた知識や経験をうまくアピールできれば転職活動を有利に進めることができるでしょう。
ここで述べたことをもとに、職務経歴書や志望動機をもう一度見直してみてください。また面接に進んだ場合は、質問に対し、どのように答えればいいか考えてみましょう。
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